「私はウニが好きです」と言うと、たいていの人は「私も好きです」と答えてくれます。でも、ウニを蒐めていると言うと、今度はけげんな顔をされてしまいます。 そもそもウニなんか集めてどうするのと思われる皆さんのために、食べるだけではもったいない、ウニのもうひとつの楽しみ方をご紹介します。
海岸の砂浜を歩いていて、貝がらとは違う丸い殻のようなものを見つけたことはありませんか。それは、死んで打ち上げられ棘が抜け落ちたウニの姿です。ぱっと見てそんなに美しいものではなく、最初は私もあまり興味がありませんでした。でも10年ほど前、インターネットで外国の貝がらの店のカタログをながめていて、白地に紫とオレンジのパステルカラーで彩色された小さなウニ殻が目にとまり、てっきり工芸品だと思ったそれが自然のままの姿だと知ったときから私のウニコレクションが始まりました。国内産・国外産を問わず集めてきて、これまでに60種類ほどが集まりました。ウニは棘がある状態でも面白いのですが、その殻となるとまさに千差万別で、一つ一つが個性的な魅力にあふれています。この辺で見られるウニも、きれいにクリーニングしたらとても美しいことがわかりました。そんなウニ殻を、皆さんも作ってみませんか。

ウニ殻を作るには、まずウニを手に入れなくてはなりません。鮮魚センターで棘付きの生きウニを買ってもいいのですが、自分で採った方が楽しいでしょう。この辺だと鯨波がおすすめですが、岩の多そうな海岸にでかけ、浅いところで岩の隙間や石の裏側を探すと生きたウニが見つかります。大型で棘の長いムラサキウニや小型で棘の短いバフンウニが採集できるでしょう。採れたウニはそのまま日に干して乾燥させ、半乾きくらいになったら軍手などしてこするようにしてできるだけ棘を取り除きます。それから漂白剤(キッチンハイターなど)のちょっと濃い目の液に漬けておくと、数時間で取残しの小棘や表面の薄皮がとれて殻がきれいになり、同時に底の中心部分が抜けてきます。そこから内臓部分を引っ張り出して中をきれいにしてから、またしばらく液に浸けておいて、表面の汚れがなくなったら取り出して、水でゆすいでから乾かせばできあがりです。ただ、こう書くと簡単そうですが、ウニの殻はとてももろくて壊れやすく、さらに小片が繋がり合った構造になっているため漂白液に長く浸けすぎるとバラバラに崩れてしまいます。汚れがきれいにとれて殻も壊れないタイミングで漂白液から取り出すことが美しいウニ殻を作るコツです。
できあがった殻は、いくつか並べたらとてもすてきな部屋の飾りになります。なにしろ、これほどきれいな丸い形は自然界にはなかなか存在しません。淡いパステルカラーの色調と相まって、ながめていると心が癒されるようです。皆さんもぜひお試しください。

外国産のウニ殻いろいろ

(ミ)