日本から遠く離れたモンゴル高原、その南部にゴビ沙漠が広がります。
その東部にあるドルノゴビ県サインシャンドに、2010 年~2017 年の間、新潟県と民間団体が連携して緑化支援チームを派遣しました。
私はその一員として断続的に赴任。後半の3 年間はJICA 事業に採択されフェーズⅠを終了。現在2019 年から始まるフェーズⅡの申請を準備しています。

㈱マルトミさんの紙面をお借りして、東ゴビ沙漠の暮らしや動植物などを幾つか紹介させていただきます。

ドルノゴビ(東の荒地の意味)の県都であるサインシャンドは、首都ウランバートルからモンゴル縦貫鉄道で約450km 南下。人口は2.5 万人、主な産業は地下資源による鉱業で、羊やラクダなどの伝統的な遊牧も盛んです。
この街の標高は1,000mほど、年間降水量は100mm 前後で内陸性の寒冷乾燥地で夏は暑く冬は恐ろしく寒い。夏の最高気温は40℃を越え、冬は逆に-40℃の記録があります。
東ゴビ沙漠にも太古の時代には豊かな森林があったようです。今も恐竜の化石がたくさん出ます。
現在一帯は、多くがガチガチの土や石礫の沙漠ですが、気候変動の影響で夏の乾燥化が進み、流動砂丘を伴う砂の沙漠が拡大し、大規模な砂嵐が発生して困っています。



モンゴル国は、2010 年頃から沙漠地帯に大規模なグリーンベルトの造成を推進。国家プロジェクトとして大量の苗木を植えています。雨がほとんど降らないので、乾季は毎日潅水をしなければ植えた木は枯れてしまいます。潅水にも限界があり、旱魃になると大量に枯れてしまうことも。

そこで私たちは『①この地の沙漠に自生する植物から苗木を生産して植える/②沙漠の植物は乾きに強い。潅水を少なくして安定的に成長させる』ことを当局に提案。
つまり、沙漠緑化用苗木の地産地消です。JICA の支援でサインシャンドの郊外に試験圃場を整備、このサイトで絞り込んだ沙漠緑化用の自生植物苗木の生産を試みています。

(続く)


片岡 廣夫(かたおか・ひろお)1949 年生まれ 新潟県加茂市在住
NPO 法人エコロジーネットワーク理事長/NPO 法人新潟県対外科学技術交流協会理事
みどりの風環境デザイン事務所主宰/花と緑に包まれた環境デザインをライフワークにしています。
最近は『三条市道の駅・保内庭園の郷のプロデュースと同施設の庭園と緑地の設計監理』『山間集落の都市交流による活性化』などに取り組んでいます。