今回はちょっと異例ですが、洋ランのパフィオペディルムについてです。
冬のこの時期、各地で盛んに「洋ラン展」が開かれていて、鑑賞される方やご自分で育てておられる方もおいでになるでしょう。
カトレア、コチョウランなど色艶やかな種類に混じって、どちらかというと地味な色合いの仏像の光背のような背がく片と袋状の花が目立つ種類 袋状の部分を履物の「スリッパ」にみたてて「貴婦人のスリッパ」と英語で表現されるこのラン、我が国には愛好者の多い洋ランですが、アツモリソウ、クマガイソウの類の人気と通ずるところがあるのでしょう。
実は私もこのランが大好きで何十年も栽培しています。

ところでもう一人会社に「ラン熱中症」に取り憑かれてしまった人がおりました。なんでも私が余った幾つかの鉢を上げたのがはじまりで、このランに夢中になってしまったという、長く修理部門の責任者を勤めていただいた東條一義さんでした。

人間皆同じでしょうが、趣味の合う者同士の会話ほど楽しいものはありません。
「花、咲いてるか?」
に始まり病気対策、肥料のこと、仲間の栽培条件 等々 際限のない話が続きます。
凝り性で熱心だった彼の栽培技術はどんどん向上し管理する種類も増え、ことパフィオについては上越の第一人者になりました。
これからの活躍を期待していたのですが、残念なことに昨年末、突然の事故で亡くなられました。一月以上たった今でもまだ信じられない気持ちですが、お互いの趣味を語り合ったあの至福の時間はもう戻っては来ません。
ここに彼が最後の同好会に出品し人気投票第一位を獲得した最高の「パフィオペディルム ドールゴルディ」の画像を紹介し故人を偲びたいと思います。

(ハ)